白湯を飲もうと水道水を沸かしたら、なんとなくにおいが気になる……浄水器の水で作ったら何か変わるのだろうか、と思ったことはありませんか?
この記事では、水道水で白湯を作るときに気になる「カルキ臭」の正体や、においを減らす沸かし方、浄水器の水を使うと何が変わるのかを、水道局が公開している情報などを調べて分かったことをもとにまとめます。
この記事のポイント

白湯のにおいの正体を調べてみた
カルキ臭のおもな正体は「クロラミン」
水道水を沸かしたときに気になる「カルキ臭」は、水道水を消毒している塩素そのものだけでなく、塩素から生じる物質のにおいだと分かりました。
東京都水道局のよくある質問では、カルキ臭は「主に消毒剤である塩素と水道原水中のアンモニア態窒素等が反応して生じるクロラミンと呼ばれるもののにおい」で、特にトリクロラミンは微量でも不快に感じられると説明されているためです。
なお、水道水に塩素が入っているのは、蛇口に届くまでの間に雑菌が増えないようにするためです。同じく東京都水道局によると、水道法施行規則では蛇口での残留塩素を0.1mg/L以上に保つことが定められていて、東京都はおいしさの観点から0.1〜0.4mg/Lを独自の目標にしているそうです。においは、水道水が消毒されている証拠でもあるわけです。
沸騰させただけでは、においは残りやすい
白湯を作るときは沸騰したらすぐに火を止めがちですが、それだけではカルキ臭が残りやすいようです。
東京都水道局は、やかんで湯冷ましを作る場合について「沸騰直後は塩素やクロラミンがまだ残っているので、沸騰後、ふたを半開状態にして弱火で5分から10分程度加熱してから、室温まで冷ましてください」と案内しているためです。加熱時間はにおいの強さによって加減するとよいとされています。
白湯は冷ましすぎずに飲むものなので「室温まで冷ます」部分は飲みやすい温度に読み替えるとして、「沸騰後もふたを少し開けて数分沸かし続ける」というひと手間が、においを減らすポイントになりそうです。
トリハロメタンが気になる場合は?
水道水のトリハロメタンを心配する声も見かけますが、水道水に含まれる量は水質基準値以下で、安全性に問題はないと水道局は説明しています。
東京都水道局のよくある質問によると、トリハロメタンは水道水をつくる過程で、川の水などに含まれる有機物質と塩素が反応してできるもので、水質基準は生涯にわたって摂取しても健康に影響が生じない水準で設定されているためです。そのうえで、家庭で簡単にできる除去方法として「5分程度煮沸する」「浄水器を使用する」の2つが挙げられており、どちらでも大部分を除去できるとされています。
浄水器の水で白湯を作ると何が変わる?
浄水器を通すと、カルキ臭のもとを減らせる
浄水器を通した水で白湯を作ると、沸かす前の段階でカルキ臭のもとを減らせます。
東京都水道局は、カルキ臭は「浄水器を通したり、レモン汁を数滴加えたりすることでも取り除くことができます」と案内しているためです。家庭用浄水器の多くは活性炭で残留塩素などを吸着する仕組みで、製品ごとに除去できる物質が表示されています。
つまり、においの面では「浄水器の水を使う」か「水道水をふたを半開きにして数分沸かし続ける」か、どちらかの方法で対策できるということです。毎回長く沸かすのが手間に感じる人にとっては、浄水器の水を使うのが手軽な選択肢になりそうです。浄水器の仕組みについては「浄水器の仕組みとは?ろ過の原理から原水・浄水の切り替え、整水器との違いまで解説」でまとめています。
塩素がなくなった水は、早めに使い切る
浄水器の水や、長く沸かしてカルキ臭を飛ばした湯冷ましは、作り置きせずに早めに使い切ることが大切です。
東京都水道局は、残留塩素の消毒効果がなくなった水は雑菌が繁殖しやすいので、必ず早めに消費するよう注意を呼びかけているためです。においが減るのは、消毒の役割をしていた塩素が減ったということでもあります。
白湯は飲む分だけ沸かし、魔法瓶などで長時間置いておく場合も、その日のうちに飲み切るくらいの意識でいると安心です。
白湯のために浄水器を選ぶときに見ておきたいこと

手軽に始めるならポット型か蛇口直結型
白湯用の水を浄水器で用意するなら、工事のいらないポット型か蛇口直結型が手軽です。
どちらも設置工事が不要で、一人暮らしや賃貸でも始めやすいタイプだからです。ポット型は水道水を注いで冷蔵庫で保管するタイプ、蛇口直結型は蛇口に取り付けて浄水と原水を切り替えて使うタイプです。それぞれの特徴は「浄水ポットとは?仕組み・メリットデメリット・選び方を徹底解説」「浄水器 蛇口 おすすめ!失敗しない選び方と人気モデル徹底比較」でまとめています。
除去できる物質の表示と、カートリッジ代を確認する
浄水器を選ぶときは、製品に表示されている「除去できる物質」と、カートリッジの交換頻度・価格を確認しておくと失敗しにくくなります。
カルキ臭を減らしたい場合は残留塩素、気になるならトリハロメタンなど、目的の物質が除去対象に入っているかは製品ごとに違い、カートリッジは交換時期を過ぎると性能が落ちるためです。本体価格だけでなく、カートリッジ代を含めた年間の費用で比べるのがおすすめです。浄水器の性能の比べ方は「浄水器の性能を徹底比較!家族に最適な一台を見つける選び方」でもまとめています。
よくある質問
白湯には健康や美容の効果があるのですか?
白湯の健康・美容効果をうたう情報はたくさん見かけますが、調べた範囲では、公的機関などが効果として示している一次情報は見つけられませんでした。そのため、この記事では効果については扱わず、水のにおいや沸かし方に絞ってまとめています。体調に関することは、医師に相談するのが確実です。
浄水器がなくてもカルキ臭は減らせますか?
東京都水道局は、やかんのふたを半開きにして沸騰後に弱火で5〜10分程度加熱する方法や、レモン汁を数滴加える方法を案内しています。どの方法でも、塩素が減った水は雑菌が繁殖しやすくなるので、早めに飲み切るようにしましょう。
浄水器の水を沸かせば、トリハロメタンはさらに減りますか?
東京都水道局によると、トリハロメタンは「5分程度煮沸する」「浄水器を使用する」のどちらの方法でも大部分を除去できるとされています。もともと水道水に含まれる量は水質基準値以下なので、過度に心配する必要はないと説明されています。
まとめ:白湯のにおいが気になったら「浄水器」か「ふたを開けて数分沸かす」
この記事では、白湯を作るときに気になるカルキ臭の正体と、においを減らす方法を、水道局の情報をもとにまとめました。
カルキ臭のおもな正体は塩素から生じるクロラミンで、沸騰直後はまだ残っています。においを減らすには、浄水器の水を使うか、やかんのふたを半開きにして沸騰後も数分加熱するのが近道です。どちらの場合も、塩素が減った水は早めに飲み切ることを忘れないようにしましょう。

