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水の種類と違いを一覧で整理|水道水・天然水・ミネラルウォーター・精製水・炭酸水の使い分け

水道水・浄水器の水・ペットボトルの水・炭酸水・精製水・井戸水を並べて見比べる、水の種類と違いのイメージ お水の知識
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ドラッグストアやスーパー、ネットでは「天然水」「ミネラルウォーター」「アルカリイオン水」「水素水」「炭酸水」「精製水」など、いろいろな種類の水が売られています。名前は聞いたことがあっても、それぞれ何が違うのか、どれをどんなときに使えばいいのか、よく分からないと感じていませんか?

この記事では、身近な水の種類と違いを、法律や国・業界団体・メーカーの公開情報を調べて分かったことをもとに一覧で整理しました。水の健康効果を比べる記事ではなく、「どこで手に入り、何からできていて、どんなルールで扱われている水か」という違いをまとめています。

この記事のポイント

  • 水の種類は、まず「どの法律の枠組みの水か」で分けると整理しやすい。水道水は水道法、ペットボトルの水は食品衛生法、精製水は医薬品のルール
  • ペットボトルの水の正式な品名は4種類。「天然水」「純水」「水素水」は、法律上の正式な品名や定義ではない
  • ドラッグストアの精製水は医薬品として売られている水で、飲み水としての用途は効能に含まれていない

水の種類と違いを一覧で比較

まずは「どの法律の水か」で分けると分かりやすい

水の種類を整理するときは、名前やイメージよりも先に、「どの法律やルールで扱われている水か」を見ると違いがはっきりします。

同じ「水」でも、蛇口から出る水道水、ペットボトルに詰めて売られる水、薬局で売られる精製水では、守るべき基準や品質を確認する仕組みがまったく別だからです。調べてみると、身近な水はおおむね次のように分けられることが分かりました。

  • 水道法の水:水道水
  • 食品衛生法の水(清涼飲料水):ペットボトルや宅配のミネラルウォーター類、炭酸水、容器入りの水素水など
  • 医薬品・医療機器のルールの水:ドラッグストアの精製水(日本薬局方の医薬品)、整水器で作るアルカリイオン水(整水器が医療機器)
  • 水道法の対象外の水:個人の井戸水(国の要領にもとづく自治体の指導で管理)
蛇口の水道水、ペットボトルの水、ドラッグストアの精製水が、それぞれ別のルールで扱われていることを表すイラスト

なお、家庭の浄水器を通した水は、水道水を原水にした水です。浄水器そのものには家庭用品品質表示法による表示のルールがありますが、浄水器を通した水の合格基準が別に決められているわけではありません。

水の種類の早見表

身近な水の種類を、「どこで手に入るか」「何からできているか」「どんなルールの水か」で一覧にすると、次のようになります。

種類主に手に入る場所水源・原水主な処理関係する法律・ルール
水道水蛇口主にダム・河川の水。地下水も使われる浄水場でろ過・塩素消毒水道法(水質基準52項目)
浄水器の水家庭の浄水器水道水活性炭・中空糸膜などでろ過浄水器本体に家庭用品品質表示法の表示義務
ナチュラルミネラルウォーターなど(多くの「天然水」)スーパー・ドラッグストア・ネット特定の水源の地下水沈殿・ろ過・加熱殺菌など食品衛生法(清涼飲料水)+品質表示ガイドライン
ボトルドウォータースーパー・ネット・宅配水水道水やRO処理した水など製品による同上(「天然」の表示はできない)
炭酸水スーパー・コンビニ・ネット製品による水に二酸化炭素を圧入(天然の炭酸を含む水もある)食品衛生法(清涼飲料水)。品名「炭酸飲料」は2025年から任意表示
アルカリイオン水整水器で生成/ペットボトル水道水/温泉水など電気分解(整水器)/天然整水器は管理医療機器、容器入りは清涼飲料水
水素水ネット・一部店舗・生成器製品による水素ガスの充填・化学反応・電気分解など公的な定義はない(容器入りは食品として販売)
精製水ドラッグストア水道の水質基準に適合する水イオン交換・蒸留・逆浸透など日本薬局方の医薬品(飲み水用ではない)
純水・RO水RO浄水器・宅配水・給水サービス水道水などRO膜(逆浸透膜)など「純水」に法令上の統一的な定義はない
井戸水自宅などの井戸地下水設置者による水道法の対象外(飲用井戸等衛生対策要領)

こうして並べてみると、「同じ水道水が原料でも、浄水器の水、精製水、RO水では処理もルールも違う」「天然水も井戸水も、原水は地下水」といったつながりが見えてきます。次の章から、種類ごとの特徴を順番に見ていきます。

「天然水」「純水」「水素水」は法律上の正式な名前ではない

店頭でよく見かける「天然水」「純水」「水素水」という名前は、いずれも法律で決められた正式な品名や定義ではありません。

調べてみると、それぞれ次のような位置づけであることが分かったためです。

  • 天然水:ペットボトルの水の品名は、農林水産省の品質表示ガイドラインで4種類に決められていて、「天然水」はその中にない。「天然」という言葉は、ナチュラルウォーター/ナチュラルミネラルウォーターにだけ使える。「天然水」として売られている水の多くは、品名で言うとナチュラルミネラルウォーターかナチュラルウォーターにあたる
  • 純水:不純物をできるだけ取り除いた水を指す一般的な言葉。法令で統一的に定義された言葉は見つからなかった
  • 水素水:国民生活センターが「公的な定義や溶存水素濃度の基準はありません」と説明している

名前だけで「特別な水」と判断せず、ラベルの品名や原材料、製法の説明を確認するのが、違いを見分ける近道です。

水の種類ごとの特徴と違い

水道水:水道法の52項目の基準で管理されている水

水道水は、水道法にもとづく水質基準を満たすよう管理され、蛇口まで届けられている水です。

環境省の水質基準は2026年4月から52項目で、生涯にわたって飲み続けても健康に影響が生じない水準として定められています。また、蛇口の段階で消毒のための残留塩素を一定以上保つことが義務付けられており、これがいわゆる「カルキ臭」のもとになります。

水源については、国土交通省の推計によると、水道水を含む都市用水(生活用水と工業用水)の取水量は、河川水が約73%、地下水が約27%です(令和6年版 日本の水資源の現況、2020年の値)。項目ごとの基準は「水道水の水質基準とは?52項目をわかりやすく解説」でまとめています。

浄水器の水:水道水からカルキなどを取り除いた水

浄水器の水は、水道水を原水に、残留塩素(カルキ)などを取り除いた水です。

消費者庁の家庭用品品質表示法の案内によると、浄水器には、ろ材の種類(活性炭・中空糸膜・逆浸透膜など)や、除去できる物質ごとの「総ろ過水量」などを表示することが義務付けられています。どの物質をどのくらいの量まで取り除けるかは、この表示で確認できます。

また、活性炭と中空糸膜を使う一般的な浄水器では、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルは膜を通り抜けるとメーカーが説明しています。そのため、硬度はほぼ水道水のままです。一方、RO膜(逆浸透膜)を使う浄水器はミネラルも取り除くので、純水に近い水になります。ミネラルが残る浄水器と減る浄水器の違いは「浄水器とは?」、浄水器の仕組みは「浄水器の仕組みとは?ろ過の原理から整水器との違いまで」、RO膜については「浄水器 逆浸透膜(RO膜)とは?」で解説しています。

ペットボトルの水:品名は4種類、「天然水」はそのうち2種類

ペットボトルや宅配で売られている水は、食品衛生法では「清涼飲料水」のうちの「ミネラルウォーター類」として扱われ、品名は次の4種類に分けられています。

全国清涼飲料連合会が公開しているミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン(農林水産省)で、原水と処理方法によって次のように決められているためです。

品名原水処理
ナチュラルウォーター特定の水源から採水された地下水沈殿・ろ過・加熱殺菌以外の処理をしない
ナチュラルミネラルウォーター上のうち、地中でミネラルが溶け込んだ地下水同上
ミネラルウォーターナチュラルミネラルウォーターミネラルの調整や複数の水源の水の混合などをしたもの
ボトルドウォーター(飲用水)上記以外(水道水など)製品による

「天然」「自然」という言葉が使えるのは、上の2つ(ナチュラルウォーター/ナチュラルミネラルウォーター)だけです。つまり、「天然水」として売られている水の多くは、品名で言うとナチュラルミネラルウォーターかナチュラルウォーターにあたります。違いの詳細は「天然水とは?ミネラルウォーター・水道水との違い」と「ミネラルウォーターとは?水道水・天然水との違い、硬水軟水の選び方」で解説しています。

なお、ウォーターサーバーの水も容器入りの水です。メーカーの説明では、採水地の天然水を使うものと、原水をRO膜でろ過したあとにミネラルを加えたもの(RO水)に大きく分けられます。

炭酸水:水に二酸化炭素を溶かした清涼飲料水

炭酸水は、水に二酸化炭素(炭酸ガス)を溶かした水で、食品衛生法ではジュースなどと同じ清涼飲料水に含まれます。

以前は食品表示基準で、「水に二酸化炭素を圧入したもの」と、それに甘味料や香料などを加えたものが「炭酸飲料」と定義されていました。全国清涼飲料連合会によると、2025年3月の改正でこの定義は削除され、品名を「炭酸飲料」と表示することも義務ではなくなりました。ただし同連合会は、この定義に当たる商品には、引き続き品名を「炭酸飲料」と表示することを推奨しています。

一方で、地下水にもともと炭酸ガスが溶け込んでいる「天然の炭酸を含む水」もあります。品質表示ガイドラインでは、天然の炭酸を含む地下水もナチュラルミネラルウォーターに含まれるとされていて、あとから炭酸ガスを圧入した炭酸水とは表示上の扱いが異なります。家で作る炭酸水メーカーについては「炭酸水メーカーの選び方」で詳しく整理しています。

アルカリイオン水と水素水:作り方と位置づけが違う

アルカリイオン水と水素水は、どちらも電気分解と関わりがあるため混同されやすいのですが、法律上の位置づけが大きく違います。

「アルカリイオン水」と呼ばれる水には、家庭用の整水器で水道水を電気分解して作るものと、温泉水などもともとアルカリ性の天然の水を容器に詰めて売る商品があります。整水器は管理医療機器で、使用目的は「胃腸症状改善のための飲用アルカリ性電解水の生成」とされています。

一方、水素水について国民生活センターは「公的な定義や溶存水素濃度の基準はありません」としています。容器入りのほか生成器もあり、作り方は水素ガスの充填、マグネシウムなどとの化学反応、電気分解などさまざまです。同センターのテストでは、開封後や容器を移し替えたあとに水素の濃度が下がっていくことも確認されています。

2つの違いは「アルカリイオン水と水素水の違いは?」、アルカリイオン水の詳細は「アルカリイオン水とは?」で整理しています。

精製水・純水・RO水:製法は似ていても位置づけが違う

精製水・純水・RO水は、どれも不純物やミネラルをほとんど取り除いた水ですが、ドラッグストアの精製水だけは「医薬品」として売られている点が大きく違います。

医薬品の規格書である日本薬局方では、精製水は「イオン交換、蒸留、逆浸透又は限外ろ過など」によって「常水」(水道法の水質基準に適合する水)から作ったものと定められています。店頭で売られている「日本薬局方 精製水」の一例(東海製薬)は第3類医薬品で、添付文書を確認すると、効能・効果は製剤や試薬の溶解、医療機器の洗浄、コンタクトレンズの洗浄剤・保存剤の溶解などで、飲み水としての用途は含まれていませんでした。なお、「精製水」という名前の商品がすべて医薬品というわけではなく、コンタクトレンズ用精製水のように雑貨品として売られているものもあります(健栄製薬のよくある質問)。

一方、「純水」は法令で統一的に定義された言葉ではなく、「RO水」はRO膜(逆浸透膜)でろ過した水という製法の呼び名です。RO浄水器の水や、RO水を使った宅配水、スーパーの給水サービスの水などがこれにあたります。

精製水を加湿器やスチーマーなどに使う場合は、機器ごとに使える水が決められていることがあるため、各機器の取扱説明書を確認してください。

井戸水・湧き水:地下水をそのまま汲んだ水

井戸水や湧き水は、雨や雪がしみ込んでできた地下水を、井戸で汲み上げたり、自然に湧き出たところで汲んだりした水です。

天然水のペットボトルも地下水が原水ですが、個人の井戸水は水道法の直接の対象外で、国の「飲用井戸等衛生対策要領」にもとづく自治体の指導のもと、設置者が自分で水質を管理する水という点が違います。自分の住まいだけで使う井戸の場合、水質検査は1年以内ごとに1回行うことが望ましいとされています。

地下水がどこから来て、どう井戸につながるのかは「地下水とは?雨や雪がしみ込み、井戸水・湧き水になるまでの流れ」、井戸水の特徴は「井戸水とは?仕組み・水道水との違いと安全に使うための基礎知識」でまとめています。

水の種類の見分け方と使い分け

ペットボトルの水はラベルの「品名」で見分ける

ペットボトルの水の種類を確かめたいときは、商品名ではなく、ラベル裏の「品名」欄を見るのが確実です。

ペットボトルの水のラベル裏にある品名欄を確かめる様子のイラスト

商品名には「天然水」「おいしい水」などの呼び名が使われますが、品名欄には品質表示ガイドラインの4種類のいずれかが書かれているためです。あわせて、ラベルの栄養成分表示にあるカルシウムとマグネシウムの量から、その水の硬度を計算することもできます。

  • 品名:ナチュラルミネラルウォーター/ボトルドウォーターなど、4種類のどれか
  • 原材料名・採水地:「水(鉱水)」や、採水地の地名
  • 栄養成分表示:カルシウム・マグネシウムの量(硬度の計算に使える)

硬度の違い:水道水の基準と、種類ごとの傾向

水の飲み口の違いにかかわる「硬度」(カルシウムとマグネシウムの量)は、水の種類によって傾向が分かれます。

水道水の場合、硬度は水質基準で300mg/L以下と決められていて、別に、おいしい水の目安として10〜100mg/Lという目標値も示されています。ペットボトルの水は採水地によって大きく違い、精製水やRO水は製法上ミネラルをほとんど含みません。

種類硬度の傾向
水道水基準は300mg/L以下、目標値は10〜100mg/L。地域によって違う
浄水器の水(活性炭・中空糸膜)ミネラルは通り抜けるため、ほぼ水道水と同じ
天然水・ミネラルウォーター採水地によって大きく違う(ラベルの栄養成分表示で確認できる)
RO水・精製水製法上、ミネラルをほとんど含まない
井戸水地域・井戸によって違う

軟水・硬水の分け方の目安や、硬度の計算方法は「ミネラルウォーターとは?」で解説しています。

場面別の使い分けの目安

水の種類は、「どれが一番良いか」ではなく、場面ごとに手軽さやコスト、用途に合うものを選ぶのが現実的です。

ここまで見てきたように、それぞれの水は手に入る場所も、作られ方も、想定されている用途も違うためです。調べた内容をもとに、場面別の目安を整理しました。

場面選択肢の例確認したいこと
毎日の飲み水・料理水道水、浄水器の水カルキ臭が気になるなら浄水器。カートリッジの交換時期
外出先・持ち歩きペットボトルの水品名・硬度
災害時の備蓄ペットボトルの水賞味期限と保管場所
炭酸の刺激を楽しみたい・割り材炭酸水無糖か、香料・甘味料入りか
コンタクトレンズ用品の溶解・医療機器の洗浄精製水製品の効能・用法(飲み水用ではない)
自宅の井戸を使う井戸水定期的な水質検査

浄水器とペットボトルのコストの違いは「浄水器とペットボトル・ミネラルウォーターはどっちが安い?」で比較しています。

水の種類についてよくある質問

天然水とミネラルウォーターは何が違うのですか?

「天然水」は正式な品名ではなく、多くはナチュラルミネラルウォーターかナチュラルウォーター(特定の水源の地下水を、沈殿・ろ過・加熱殺菌だけで詰めた水)にあたります。品名の「ミネラルウォーター」は、ナチュラルミネラルウォーターにミネラルの調整や複数の水源の水の混合などをしたもので、「天然」とは表示できません。

ドラッグストアの精製水は飲めますか?

ドラッグストアの精製水は医薬品として売られていて、確認した製品の添付文書の効能・効果は溶解や洗浄などです。飲み水としての用途は含まれていないため、飲み水には、飲用として売られている水を選ぶのが安心です。

浄水器の水とミネラルウォーターは同じですか?

同じではありません。浄水器の水は水道水からカルキなどを取り除いた水で、ミネラルウォーター類は主に地下水を原水に、食品衛生法の基準にそって容器に詰められた水です。原水も、適用されるルールも違います。

RO水と純水と精製水は同じものですか?

どれも不純物やミネラルをほとんど取り除いた水で、製法(逆浸透など)が重なる部分があります。ただし、精製水は日本薬局方の規格に適合した医薬品、RO水はRO膜を使った製法の呼び名、純水は一般的な言葉という違いがあります。

水素水やアルカリイオン水の健康効果は比べないのですか?

この記事では、健康効果の比較は扱っていません。公的に確認できたのは、アルカリイオン水を作る整水器が管理医療機器で、使用目的が胃腸症状の改善であること、水素水には公的な定義がないことまでです。体調に関することは、医師などの専門家に相談してください。

まとめ:水の種類は「どこの水か・どのルールの水か」で整理する

この記事では、身近な水の種類と違いを、公開されている一次情報をもとに整理しました。

水道水は水道法、ペットボトルの水や炭酸水は食品衛生法、精製水は医薬品のルールと、水の種類は「どの法律の水か」で分けると違いが見えてきます。「天然水」「純水」「水素水」は正式な品名ではないので、ペットボトルの水を選ぶときはラベルの品名や栄養成分表示を確認してみてください。そのうえで、毎日の飲み水、持ち歩き、備蓄など、場面に合わせて使い分けるのがよさそうです。

この記事で参考にした主な一次情報

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